便秘って、どんな状態のことを言うのでしょうか? 意外に、毎日ウンチが出ていても、その出方によっては便秘(腸にウンチがつまる)に該当する場合もあるようです。便秘と快便について解説していきます。
便秘って、どんな状態?
人の口から食道→胃→小腸→大腸→肛門とカラダの中には管がつながって存在します。便秘は、大腸の中で食べたものがウンチになって詰まった状態と言えます。
食べたものは、胃や小腸で消化・吸収され、そのカスや未消化の食べ物が、たくさんの水分を含んでドロドロの状態で大腸まで来ます。
腸の働きが正常であれば、大腸で適度な水分が吸収され、水分量が70~80%未満の程よい固さのウンチのまま排出されます。しかし、便秘だと、ウンチが大腸で留まっているので、大腸の中でどんどん水分が吸収されたり、悪玉菌によって腐敗されたりして、固くて黒くて臭いウンチに変わってしまいます。
こうなってしまうと、ただでさえ動きの悪くなった大腸に、固くなったウンチが詰まっているので、スムーズに排出される訳がありません。それは、痛い思いをして踏ん張って、出すしかありません。
便秘って何日出なくても大丈夫?
便秘になってウンチが出ない場合、何日くらいためても大丈夫でしょうか? 通常の人の1日のウンチの量は、平均的には150~200gと言われています。便秘になると、水分が吸収されて30~40gになります。
一方、ウンチが詰まる大腸は、約1.5~2mで、太さが6~8cmもあるので、かなりの量をストックできます。1~2週間は、問題なくためることが出来る大きさだと思いませんか?
だからと言って便秘を放っておくと危険です。腸閉塞にまでなる可能性があります。便秘だからと言って、甘く見ていると取り返しのつかないことになります。便秘が腸閉塞(イレウス)に進行して死亡された女性もいらっしゃる程ですから・・・。
>> 腸閉塞(イレウス)は便秘が原因となる場合もあり、最悪死亡も!
快便ならば、毎日出る必要もない
別にウンチは、毎日必ず出る必要はありません。食べてからウンチとして排出されるまでの時間は、食べる量や頻度が違うため、およそ24~72時間、つまり1~3日間かかるということです。
食べたものが小腸を通って、大腸まで進むと、その後は時速10cm程度の遅い速度で、ゆっくりと肛門へ向けて進んで行きます。大腸が約1.5mだとすると、大腸の中だけでも15時間程度は、ゆっくりと移動していることになります。
したがって、腸が正常に働いていて、ゆっくりとウンチが作られているのであれば、2~3日に1回の排便でも、スッキリと出すことが出来れば問題ない訳です。
逆に言うと、毎日ウンチが出ていても、ちょっとの量の固いウンチを痛い思いをして出していれば、これは便秘の状態と言えるでしょう。
では、便秘と快便の違いについて、もう少し掘り下げてみたいと思います。